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santos のカメラ日記です

SONY α7RⅢ で動画+写真 の仕事をこなすコツ vol.30 〜 今更聞けない PP ピクチャープロファイル  基本その1〜

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皆さま、こんにちは。Santos です。

 

「今更聞けない PP ピクチャープロファイル」ということで第1回は、そもそもピクチャープロファイルとは何なのか、その根本的な理解を深めたいとおもいます。

 

ピクチャープロファイルとは、SONYの業務用ビデオカメラや昨今のα7系スチルカメラに搭載されている機能で、映像収録時の色特性を調整する機能のことです。

 

元々はSONYの業務用ビデオカメラに搭載されていたもので、ブラウン管時代にまで遡ります。よって、基本的な考え方はテレビ放送のNTSC基準で考えられており、色調整のパラメーターについてもその考え方の元に作られています。

 

調整項目はおおむね、この5つになるかと思います。(SONYのサイトでは4要素と書かれているが、ワタクシ個人の考え方では5要素と言った方が良いかと考える)

 

  • 階調および発色の傾向をチョイス
  • Logカーブ、HLGカーブのチョイス
  • 階調特性の調整項目
  • 発色特性の調整項目
  • ホワイトバランスの調整項目

 

 ピクチャープロファイルでは具体的には、ガンマカーブや色彩、ブラックレベル、ディテールといった項目を調整することになります。

 

ピクチャープロファイルが搭載されたのは確か、SONYの業務用HDVビデオカメラの HVR-Z1J からだったかと思います。発売が 2006年ごろですので、おおむねこの原稿を書いている2018年の段階で 12年ほどが経過している、ということであります。

 

 α7RⅢ のピクチャープロファイルのプリセットをまずは見てみましょう。

 

  • PP1 [Movie]ガンマを用いた設定例
    (ピクチャープロファイルを使用しないときの標準の動画の設定)
  • PP2 [Still]ガンマを用いた設定例
    (ピクチャープロファイルを使用しないときの標準の静止画の設定)
  • PP3 [ITU709]ガンマを用いた、自然な色合いの設定例
  • PP4 ITU709規格に忠実な色合いの設定例
  • PP5 [Cine1]ガンマを用いた設定例
  • PP6 [Cine2]ガンマを用いた設定例

 

まず、ここまでが「ピクチャープロファイルを使ってカメラ側で色を作っていく」ことが前提の項目となります。つまり、撮影から編集(ポストプロ)へと素材を渡す段階で、ほぼ色が確定していて、編集時には色の微調整をこなう程度にとどめる、という考え方です。

 

HDV-Z1J やPMW-EX1 などの数世代前のLog関係の機能が搭載されていない業務用カメラでは、このPP1 〜PP6 までが搭載されていました。その名残がこのPP1から6までのプリセットの内容に現れています。

 

そして、以下のプリセットはLog収録のためのプリセットです。

 

  • PP7 [S-Log2]ガンマで撮影するときの推奨設定。[S-Log2]ガンマと[S-Gamut]カラーモードの組み合わせ。
  • PP8 [S-Log3]ガンマと[S-Gamut3.Cine]で撮影するときの推奨設定。[S-Log3]ガンマと[S-Gamut3.Cine]カラーモードの組み合わせ。
  • PP9 [S-Log3]ガンマと[S-Gamut3]で撮影するときの推奨設定。[S-Log3]ガンマと[S-Gamut3]カラーモードの組み合わせ。

 

このPP7 〜PP9 はLog収録ができるカメラから搭載されたプリセットで、「ポストプロ段階で色をグレーディングすることが前提での収録設定」ということになります。

 

PP1〜PP6 と PP7〜PP9 では映像制作ワークフローでの姿勢が全く異なることを覚えておくと良いかと思います。 

 

ちなみに、以下はさらに4K 収録でHDRという広色域で作品化したい時に選ぶプロファイルとなります。

  • PP10 [HLG2]ガンマと[BT.2020]カラーモードで撮影するときの設定例

 

このあたりはまた別の機会に解説したいと思います。

 

よって、PPプリセットでの大きな分類は以下であると考えましょう。

 

  • PP1 〜 PP6 …カメラ側で色を作る
    → 見たまま収録する
  • PP7 〜 PP9 …Log収録でポストプロで色を作る
    → 階調情報が最大化するように収録するので見たままでの収録はしない
  • PP10 …HDR収録で広色域の収録をする

 

上記はあくまでも初期のプリセットなので、各自で好きなようにカスタムすることができます。よって、10個のプリセットを持たせられるようにα7RⅢではなっています。そのベースとなるセッティングがまずは10個提供されているので、これらをベースにカスタムしていけば良いかと思います。

 

それでは次回は、「ピクチャープロファイルで色作りする場合と、ポストプロで色作りする場合の基本的な違い」について理解を深めます。

 

 

2018/3/25 追記

α7RⅢをベースに書いてますが、この内容、3/20に発売されたベーシックモデルの α7Ⅲ でも参考になるかと思います。