santosのカメラ・機材日記

santos のカメラ日記です。不定期更新ですが、マイペースで書いてます。

SONY α7RⅢ で動画+写真 の仕事をこなすコツ vol.9 〜ワンマンでの音声収録 ゼンハイザー AVX ワイヤレスマイクという選択〜

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皆さま、こんにちは。Santos です。

 

vol.8 に引き続き、音声周りの記事、ということで、ワイヤレスマイクについて少し語ってみたいと思います。

 

個人的に自分は毎年、いくつかの世界の機材展をめぐるようにしてますが、そんな中でずっと気になっていたのが、ゼンハイザーのワイヤレスマイク AVX シリーズでした。

 

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(NAB SHOW 2017 より。AVXに気づいたのはたしか2015年ごろだったかと。)

 

自分は2017年のうちに ゼンハイザー AVXを 2セット導入しました。今年はさらに2ch増やして、4セット体制にしようと考えてます。

 

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ワンマン撮影の時に気をつけないといけないのは、音声周りの取り回しをいかに良くして、撮影に集中できる環境にするか、ということ。下準備さえしておけば、本番時には機械を信頼して任せてしまいたい、そう思うわけです。

 

自分の場合、インタビュイーが1名または2名程度の絵の構成でインタビューをα7RⅢで撮影することが毎月のようにあります。この2018年はさらに増加傾向となり、年間で今年は60回程度は現場をこなすことになると思われます。

 

カメラを回しながら、音声をモニターしつつ、ディレクターとしてもインタビューアーの役割も兼ねています。まさにワンマンなわけです。

 

それでいて、インタビュイーの方々は時間の合間を縫って御出演される場合が多く、マイクをセットするところから外すところまで入れても5〜10分程度、時には2〜3分しかない、なんてこともよくあります。

 

「そんなんだったら、音声さんをつけてブームで狙ってもらい、ディレクターも別につけて複数名で、カメラもENG系にすればいいじゃん」という大正論が聞こえて来るわけですが、お客さまオーダーにて「インタビュイーが緊張するので一人で来てください」「Santosさんお一人の指名で」なんてのが最近多く、それでいて背景ボケを狙った絵でシュートすることが多いのであります。

さらには、「その時にポートレート写真、集合写真も一緒に撮ってもらえますか?」とくることもしばしば。

 

信頼性のある体制になるべくしておきたい事、そして機動力は確保したい、という相反する2軸を追わねばなりません。

 

「なるべくシンプルに組むのがワンマン撮影にでは結果的にシアワセ」という個人的基準で考えて、ゼンハイザーのAVXは現状で最適解と感じてます。

 

なんせレシーバーは87gという軽さ。取り回しがすこぶる良いのです。

 

AVX にはトランスミッター側はラベリアマイクだけではなく、ワイヤレスハンドマイクもリリースされてます。

 

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あまり使わないかな、、とおもいきや、これがよく使うことになりまして。企業系イベントでの、イベントダイジェスト的なVPをよく作りますが、その時に、たとえばブース展示を行なっているコーナーなどでショートインタビューがあったりします。そんな時、ガンマイクやピンマイクだと出演者さんが緊張してしまってうまく話せない、という事が多々あります。が、しかし、ハンドマイクを渡して話してもらうと、これがなんとうまく話してくれる事が多いのです。マイクを握って話す、という行為が、心理的なバリアになってくれるのでしょうか、みなさん流暢にお話いただけるのですよね。

 

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さて、AVXシリーズの電源は、すべてモジュールバッテリーになってます。USBにて充電できるようになってます。まる1日使うことを考えて、予備バッテリーは用意しています。

 

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気をつけないといけないのは、レシーバー側のバッテリーの容量が小さいため、連続でおおむね4時間という点。よって、レシーバーのバッテリー予備は2個は持っておいた方が心理的に良いかと思います。ちなみに満充電にはおおむね 1時間半ほどかと感じています。

 

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小パーツが沢山あるため、このように、部品ケースを使って収納して、このままロケへと持って行ってます。

 

そして、AVXは電波周波数 1.9GHz帯を使用するDECT方式のため、Wi-FiBluetoothと混信や干渉がないということ。もちろんこれまでのB帯ともかぶらないため、非常に安定した運用ができる、ということも重要な点であります。

 

また、アナログ方式ではなくデジタル方式のため、スペック上にて少しディレイタイムがあり、公表では19msecとのこと。フレームに換算すると、おおむね 0.5フレの遅延ということになるが、インタビューであれば気にならない程度なので、α7RⅢでのインタビュー収録においては特に問題には感じていません。たとえば、マルチマイク収録でマイク混在になるときには、特に音楽物になったときは注意が必要です。

 

AVXは、同時使用が4本ですので、B帯に加えて本数を稼ぐなんて時にも活躍してくれそうです(まだやったことはないですが)。

 

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AVX とガンマイクの組み合わせ、いかがでしたでしょうか?

個人的にはかなり気に入っている構成であります。ぜひお試しくださいませ。

 

 

2018/3/25 追記

α7RⅢをベースに書いてますが、この内容、3/20に発売されたベーシックモデルの α7Ⅲ でも参考になるかと思います。