SONY α7RⅢ で動画+写真 の仕事をこなすコツ vol.35 〜 今更聞けない PP ピクチャープロファイル 基本その6〜
皆さま、こんにちは。Santos です。
本日から新年度に入りました。年度末もありblog更新も数日ぶりとなってしまいました。。。が、あまり飛ばし過ぎるのも体に悪いので、もう少しゆったりと更新していこうかなと思ったりしております。
さて、今回のお題は「今更聞けない PP ピクチャ〜プロファイル 基本その6」ということで、ガンマカーブの調整機能に着目して掘り下げていこうかと思います。こちらもかなりボリュームがあるため、数回にわけてお送りいたします。
ガンマカーブはすでに解説済みなわけですが、ガンマ調整というものは昔は放送局などの「ビデオエンジニア」という人が使う特別な機能だったわけです。よって、使いこなすにはそれなりの基礎知識が必要ですが、使いこなせば、例えば「基本的にF35のシネマトーンをベースにするが、全体はもう少し明るくして暗部はしっかり暗くしめたい」など自分のイメージの作り込みがある程度できるようになります。
よって、ガンマカーブを好みに調整するための項目が多数あり、その中で良く使うのがこういった項目です。
- ブラックガンマ
- ブラックレベル
- ニー補正
ということで、まずはブラックガンマからいってみましょう〜。
(SONYさんのサイトより転載です)
上記に、SONYさんのサイトから概念図を転載いたします。これはガンマカーブを表していますが、その中で「+7、-7」と書かれた箇所があります。この部分のカーブの形状を変えてカスタマイズするのが、ブラックガンマです。
つまり、ブラックガンマは暗部のガンマ特性(階調特性)を補正する機能ということであります。
α7RⅢを含むα7シリーズのPPでは、ブラックガンマはその調整の適用範囲が「狭、中、広」の3段階から選べ、その補正範囲が「+7 〜 -7」までの15段階ある、ということですね。
ガンマカーブを「ざっくりと」、主に暗部を中心として好みに補正するのに適した項目です。
自分が使うときは「暗部の締まりをもうちょいしめたいな、でも潰したくはないな」という時に使っています。よって、範囲は「狭」にして、マイナス方向に調整する、という具合です。
[範囲]のブラックガンマが効き方ですが、[狭]では黒ぎりぎりの部分、[広]ではグレー (目視で33%程度でしょうかなね) まで効きます。全体的に効かせようとするなら「広」を選べば、カーブ特性そのものを「ざっくりと」明るくしたり暗くしたりできる、ってことでもあります。
では、「ブラックガンマ」と「ブラックレベル」は何が違うのでしょうか?
ブラックレベルは、黒信号そのものをどこに置くかを調整する項目です。端的に言えば「黒を潰す、浮かす」ということであります。マイナスにすると黒がつぶれてゆき、プラスにすると黒が浮き上がってきます。マイナスに調整してゆくと暗部階調が「切り捨てられ」てゆき、見た目にはハイコントラストな映像になる、というわけです。
よって「基本になるガンマカーブを選び、ブラックレベルで黒基準をどこにするかを決めて、そこから「狭、中、広」の範疇で階調性をブラックガンマで補正する」というのが基本的な使い方となるわけです。
これの流れを覚えておくと良いかとおもいます。
それでは、次回は「ニー補正」について解説いたします〜。
(って、前回もそういってたんじゃねーかよ、なんですが、、、ブラックガンマを先にやっちゃいました〜)