SONY α7RⅢ で動画+写真 の仕事をこなすコツ vol.27 〜 タイムコードがしっかり使えるα7RⅢの恩恵〜
皆様、こんにちは。Santosです。
今回はα7シリーズが持つタイムコード機能について考えたいと思います。
α7RⅢだけではなく、これから発売となる α7Ⅲ 、α7RⅡやα7SⅡ、α6500 などでも同様なのですが、α7シリーズでは業務用カメラとほぼ同様のタイムコード機能が搭載されています。これは個人的にはかなり画期的なことだと考えてまして「タイムコード機能がある=業務機の資質がある」という一つの基準でもあるとも思っています。
「タイムコード、あまりよく知らないや」という方のために少し解説をば。
例えばyoutubeなどでの映像再生時、再生中に何時何分何秒、というタイムカウンター表示が行われますね。いま見ている映像が「頭から何分何秒の位置にあるよ」ということで、映像内の時間指定などに使えます。
タイムコードとは、こうしたタイムカウンター機能を拡張して、業務でも使えるようににしたものと言え、通称「TC」とよんだりします。業務カメラのタイムコード機能は民生のタイムカウンターとは機能が異なってます。たとえば、
・0分0秒からスタートだけではなく、好きな開始時刻に「プリセット」できる
・フレーム番号までカウントされ、映像を1コマ単位の精度で扱える
などがあります。
日本、アメリカでは、1秒間に30フレーム表示の60iで使用されるSMPTE規格のタイムコードがあり、SMPTEタイムコードと呼ばれます。
(業務カメラの例)
α7シリーズには、こうした業務機としてのSMPTEタイムコード機能が搭載されているため、業務機とほぼ同様のタイムコード運用ができるようになっています(外部同期やゲンロックなど放送用プロフェッショナルな機能はないが)。
撮影者が任意にセットできる「ユーザービット」(UB)という機能がありますが、それももちろん搭載されています。
ユーザービットは、撮影者が任意に指定した8桁の動かない数値を記録し続けることができ、年月記録に使ったり、リール番号を意味する記載をしたり、という使い方ができるものです。
また、ドロップフレーム(DF)、ノンドロップフレーム(NDF)の選択ももちろんできるので、業務カメラと混ぜて撮影する場合などは、タイムコードをフリーラン、TC Format をDFにしてタイム合わせをしておくと、編集時にマルチカム編集するときの同期取りに使えたりします。
タイムコードがちゃんと扱えるα7シリーズはもはや民生機の範囲を超えており、「いよいよ民生だの業務だのという垣根がなっくなってきたな」という時代の流れを感じてしまいます。
2018/3/25 追記
α7RⅢをベースに書いてますが、この内容、3/20に発売されたベーシックモデルの α7Ⅲ でも参考になるかと思います。