SONY α7RⅢ で動画+写真 の仕事をこなすコツ vol.7 〜αで動画の第一歩、SONY FE PZ 28-135mm F4 G OSS の恩恵〜
皆さま、こんにちは。Santosです。
FE PZ 28-135mm F4 G OSS というレンズについて、もう少し語ってみたいと思います。
α7シリーズを活用する上で、このシステムが動画を意識したシステムなんだな、ということを強く感じさせてくれるのが、この PZ 28-135mm という玉の存在です。
このレンズ、もともとは SONY のシネマカメラ PXW-FS7 (レンズセットはFS7K) のキットレンズとしてリリースされたものですが、開発陣の方々と意見交換をしている時に小耳にしたことは、このレンズがFS7のキットレンズに採用されたのは、FS7が発売されるきわになってから急に決まった事のようです。よってFS7用に開発を進めていたわけではない、ということのようです。
FS7 はセンサーサイズがSuper35ということで、ほぼAPS-Cなわけですので、焦点距離は28-135mm より伸びるわけで、このレンズはワイドがほぼ使えないキットレンズ、ということで賛否両論が発売当時は起こりました。
もともとフルサイズでの利用を想定した作りになってるため、どちらかというと、α7シリーズに装着してこそ威力を発揮するレンズ。これ一本で概ねの撮影はカバーできてしまいます。
また、α7RⅢになってから、センサークロップをカスタムボタンにアサイン出来るようになったので、ムービー収録時にもデジタルエクステンダーの様に使うこともできます (α9でも出来ますが)。
PZ 28-135 は「PZ」が付くように、パワーズームが可能になって、レバー操作では、じわっとズームで寄るスローズームも安定してこなせますし、ブリージング現象も少ないため、これまでのENG的なシューティングも十分に出来てしまいます。
これでバックフォーカス調整もマニュアルできれば良いのですが、そこまではこの価格からして難しかったのでしょうか。ちなみにこのパワーズームは、デマンドを変換かまして装着すれば、ふつうにズーム操作もできました。
また、フライバイワイヤーの電子制御にはなりますが、マニュアル3環リングがあり、ズーム方向はカメラボディーの設定から回転方向を逆転でき、ビデオ系ズームレンズと方向を合わせることができます。この、フライバイワイヤーは好き嫌いがあるところで、たしかにダイレクト感がない、タイムラグがある、ということは確かなのでここは「考え方と慣れの問題」、要するに「許せるかどうか」という判断基準かと思います。
フォーカスリングについては、SONY の業務用ハンディーカメラと同様に、リングをスライドさせることで、AFとMFを素早く切り替えられます。
F4ということで、やや暗いのは否めませんが、センサー感度も上がっていることで概ねカバーできるとも言えます。ボケ感が足りない時は単焦点でカバーで自分は補ってます。
描写は解像感あってスッキリした絵となり、色乗りはそこまで強くはありません。G レンズの特徴がでてる描写と感じます。
決して「楽しいという部類のレンズではない」ですけれども、α7RⅢをビデオライクな操作性にしてくれる、仕事で使うには品質ともに有益なレンズかと思います。